のぼり旗とは?

のぼりとは、のぼり旗ともいわれる、縦型の長い旗のことで、漢字は「幟」です。

軍用の幟は、綿か絹が素材として用いられていました。

布の寸法は、のぼり旗以前に主流であった流れ旗に合わせ、高さ3.6m幅0.76m程度が標準とされていました。

しかし、個人や家を象徴するものでもあったため、その家の伝統的なサイズというものが決めれたり、時代の流れで様々な変化をするなどしています。

旗竿へは、乳と呼ばれる布製の耳をつけて固定されます。

このことから、のぼりは別名「乳つき旗」や「耳つけ旗」と呼ばれるのです。

また、旗竿につける部分を袋縫いにしたものもあり、これは、「縫含旗」と呼ばれます。

旗竿は、漆塗りの樫材や竹にひもを巻いた「千段巻」が使われていましたが、現代は、耐久性などの面から、スチールやアルミに樹脂コーティングしたものが広く使われています。

風合いを出すために、表面はまるで木などの天然素材のような加工も施してあり、雰囲気も損なうことなく十分に伝統的なたたずまいを演出できるようになっています。

のぼりのはじまり

もともと、日本では「流れ旗」という竿の先に横棒をつけて、旗をぶら下げて風になびかせるという、のれんのような形のものが主流でした。

流れ旗とはまさにその通りで、風に美しく流れる姿が想像できますね。

それが、室町時代に入ると、家内で争いが起こり、やがて戦にまで発展することとなり、その際に同じ旗、同じ家紋であることが敵味方の混乱を生んだため、それを回避する目的で旗の結び方を変え、今ののぼりの形が生まれたと言われています。

江戸時代ごろになると戦の象徴であったのぼりは「鯉のぼり」という風習にまで発展します。

端午の節句に、男児の出世を願って武家が始めたとされている伝統ですが、この鯉というのは、中国の昔話にある「鯉はやがて龍になる」という伝説が元になり、立身出世の象徴として選ばれたようです。

現代でもまだまだこの「鯉幟」の風習は健在で、全国各地で端午の節句に空を泳ぐ鯉たちを見ることができます。

その様子は、のぼりの前身である流れ旗を彷彿とさせ、優雅で真剣な男のロマンを感じさせる何とも壮大な眺めと言えます。

旗が日本人の深いところに訴えてくるのは、こういう背景があるからなのかもしれませんね。